凍りのくじら

凍りのくじら (講談社文庫)

凍りのくじら (講談社文庫)

この人の本だと、厚さを気にせずに買ってしまうから不思議。
主人公が自分に「少し・不在」という個性を与えるが、それがそのまま自分にも当てはまってしまう。
さらに「カワイソメダル」の章の若尾*1が昔の自分*2とダブり、読むのが辛くなる。
その辺を自分と比較して、全く成長してないなと再確認。
読みながら多少涙も流れたし、いい話なんですけど、他人の書いた小説で自分の嫌なところを見てしまった感じです。
いや、普通の人ならそんな思いは抱かないだろうし、読後もすっきりする方ですよ。
・・・・若尾のその後を除けば。
ただ最後のネタが何となく予想できてしまい、ちょっと残念。

*1:あくまでその章だけ!弱くて逃げるという辺りが。

*2:今と違うとは言い切れないのが悲しいですが。